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  • 執筆者の写真fujii

展覧会へ行こう!vol.06


こんにちはfujiiです! ぽかぽかと春の陽気になり、偕楽園が梅まつりで賑うシーズンになってきました。 さて、今回はそんな梅薫る水戸市にある茨城県近代美術館へ行ってきましたよ♪

企画展「生誕100年 清宮質文 あの夕日の彼方へ」 会期:2018年2月23日(金)〜2018年4月8日(日) 会場:茨城県近代美術館

木版画家の清宮質文(せいみや なおぶみ)[1917-1991]

生誕100周年を記念する回顧展です。 今回は、講演+実演「清宮の木版技法のツボ」という企画展のイベントにあわせて

行ってきました。

みなさんは版画ってどんなイメージですか? 小中学生の頃に体験した木版画は、どちらかと言うと彫刻刀で彫る作業がメインで、 彫った版にインクを均一に広げてペタッと判子の様に摺るといった感じだったと思います。

清宮作品では絵を描くように様々な手法の“摺り”を重ねる事で独特の世界観を表現しています。

この“摺り”による表現の広さが今まで私が持っていた版画のイメージとは違うものでした。

イベントでは版画家の岩佐徹さんが、清宮作品に見られる木版技法を紹介しつつ、 比較しやすいように同じ版木を使って様々な技法で摺って実演してくれました。

技法による仕上がりの違いがとてもわかりやすかったです! 講演中、「版は楽譜、摺りは演奏」というような言葉があったのですが、

ストンと腑に落ちる表現だと思いました。 同じ版木(楽譜)でも摺り(演奏)で表現は幾通りもあり、

版画というのは想像以上に奥深く面白い世界なのではないかと感じました。

今回の企画展では、木版を中心に水彩画・ガラス絵などが191点ほど展示されています。 実際に使われていた版木や道具類などの展示もあるので、展示作品と版木を見比べることができる点が、版画作品ならではの凄く面白い展示方法だと感じました。

実際、作品と版木を何度も見比べている方も多かったと思います。

その他にも、色や摺りを変えている試摺の細かいメモ書きや雑記帳、また、同じ版木で摺りが異なるバージョン違い作品の展示があるなど、とにかく展示内容は想像していた倍くらい豊富でかなり見応えがありました。 年賀状なんかもあって、とってもオシャレで素敵でした!

展示室を出たところには、消しゴムはんこを使った版画体験コーナーなどもあるので、より版画の世界を体感できる素敵な企画展だと思います。

〈おまけ〉 美術館前の梅がとてもキレイでした!(上写真) 茨城県近代美術館は偕楽園からも歩いて行ける距離なので、

今の季節は梅も展覧会も楽しめて良いですよ♪

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