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  • 執筆者の写真MAX.C

いられ道


こんにちは、MAX.Cです。 恒例のコラム当番が回ってきたわけですが、 日頃、悶々とくだらないことを考えていても いざコラムに書こうとすると、ネタがなかなか浮かばないものですね… というこで、苦しまぎれではありますが、 今回はイラストの制作過程を紹介しようかと思います。 題して…いられ道!奔流編 今回作成したイラストは茨城県の初詣のポスターの

デザインコンペ用イラストとなります。 まず、営業のY氏から作成したいポスターの

ざっくりとしたイメージが渡されます。 それをベースに考えていくわけですが…

ざっくりしすぎだろう!ってかんじですね。 色々と要望やイメージはあるようですが 要約すると ・ロケーションは大洗磯前神社(日の出)がいい ・萌え系で可愛く書いてほしい ・年齢は20歳前半がいい ・髪型は短めからショートボブがいい ・落ち着いた感じのレディーがいい ・優しくて、それでいて芯のある女性がいい …って、大洗以外は全部Y氏の女性のタイプじゃん!趣味じゃん! と突っ込みをいれるも 「結局のところデザインコンペ用だからよくわからないんですよ」 とのこと。 いやはや、営業さんたちとのイラスト作成のやりとりは、 こんな感じが多いですね~。 最終的には好みの問題だから、どうしようもないのですけどね。 でも、はっきりと「こんな感じ!!」とか言われると、 イラスト作成が本職ではない自分にとっては、 できないことがいっぱいあるので これはこれで助かるんですけどね。 そんな不毛なやり取りの後、とりあえず作業へと取り掛かります。 まずY氏の趣味を尊重しつつ、イラストの方向性を考えます。 残念ながら自分は、イラストレーターと呼ばれる 本職のイラスト描きとは違います。 なので、まず自分が描けるもの、描けないものを良く考え 描けるものを組み合わせてカタチにしていきます。 なので、最初に方向性を固めるのは

自分にとってとても重要な作業となります。 はじめは、Y氏に反発して、萌え系なら「にっこにっこに~」と 元気に跳ね回っている感じのイラストだろう! と思ったのですが… この時期に茨城県内で水害による大きな被害がでたので それどころじゃないだろうと考えを改めて ・みんなの幸せを祈るため ・落ち着いた感じの(動きが少ないので人物のデッサンの狂いが少ない) ・萌え系で ・20歳前後の女性が ・大洗磯前神社でお祈りしている ・日の出の初詣イラスト ・なお、女性一人をメインに大きく扱い(人物の絡みはボロがでる) ・申年要素は控えめにすることで(そもそもサルが上手く描けない…) ・目立つような構成にする を設定しました。 どうですか?描けないものは描かない、このスタンス。

あとは実際に手を動かして

2種類ほど下書きしたものがコレです。

なんかシャルロットと、あずにゃんっぽくね? Y氏には「趣味を持ち込むな」といったものの ご覧のありさまだよって感じです…。 まあ、下書きなんでOKでしょう。

というか、手描きした下書きと

イラレで作成した線画を比べると

まったくの別物になるので、大抵驚かれます。

どれだけ自分が不器用かを物語ってますね…。

機械の力は素晴らしいです。 とりあえず、横向きは、レイアウト変更が来た場合に 応用がきかなさそうなので、正面を向いた下書きを元に、 イラストレーター(以後イラレ) にてちまちまと修正しました。 さて、イラレで線画を仕上げるのには理由があります。 それは ・作業的に慣れている ・自分では描けない曲線が描ける ・線がキレイ(CS5以上ならパスの線に強弱が付けられる) ・イラストをパーツごとに管理できる

手書きよりも微調整や加工がしやすい ・変更時に修正がラク(ラクじゃないけど) ・色々なデータに流用しやすい etc... です。

企業や観光ポスター・広告などのデザインに伴うイラスト作成は、 信じられないような修正が入ってくることが多いのです… しかも、完成直前で容赦なく修正が入ります。 経験上ですが、修正が入りやすい個所を上げると ・男女の性別 ・年齢(かわいらしさ、おさなさ等含む) ・洋服などの色 ・ポーズ ・目や口などのパーツ ・イラストのタッチ です(人物限定) どうです? もはや修正というレベルではないでしょう? 「口元だけ変えて」「ウインクさせて」なんていう 生易しい修正などほとんど入ってきません… デッドオアアライブです(デッド寄り)。

クリエーターさんや絵描きさんたちのように

イラストそのものを売るわけではなく、

あくまでクライアントさんの広告の表現の一部として

『気に入るようなイラストを描き、納得してくれるような修正』 をしないといけないので、かなりの修正を覚悟しないといけないのです。 というわけで、修正が入ることを前提とした 作業を進めないと、後で大変になるので ワルあがきではありますが 戻し作業が少しでもラクになるように イラレでの作業となるわけです。 これから、広告のイラストを描く仕事をしたい方は ぜひイラレを得意ソフトにしましょう。 さて、話を戻して… 上記の理由から、通常ならイラレのみで作業しますが… 今回は、萌え系という特殊な作業内容とコンペ形式だったので、 大きな修正があるときは不採用の時!と思い 線画はイラレ、塗りはフォトショップですることにしました。 イラレにて 下書きよりちょっと大人っぽく そして、ロングヘアーをショートボブに修正していきました。

拡大画像はこんな感じ♪

これをフォトショップにもっていき 修正が入りそうな箇所を予測して、 レイヤー分けして作業を進めます。

で、なんとなく完成。

するとY氏から

「着物の色を変えてみたらどうでしょう?」とのコメントが…。 ちなみにY氏の「どうでしょう?」は「やってみてください」の意。 これが「僕の理想の女性じゃありません」とかだったら どうしてくれようって感じですが 想定内のコメントなので別案として修正。

青も割といいですね。

こういう作業は楽しいです♪

でも結局「赤」バージョンでポスターを作りコンペに提出し、任務完了。

あとは吉報を待つのみです。

そして吉報の後は、修正が待っているわけです。

さて、どうでしたか? イラストだけではなく、チラシやポスターも 評価・感想は一瞬でジャッジされてしまいますが そこに至るまでには、とっても長くつらい道のりがあることを 感じていただくと幸いです。

(※添付画像のデザインは最終イメージではありません)

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